てんかん治療中にしてはいけないこと

てんかんの治療を受けている時は、まずアルコールの摂取を控えた方が無難です。
お酒は直接脳に作用して発作を起こしやすくし、大量飲酒で痙攣を起こすこともあるからです。
お酒の量をコントロール出来ないならば、最初から一切口にしない方が安心です。

またてんかんの発作は18歳以前の患者に多いのですが、これにはストレスや睡眠不足が関係しています。
受験勉強によりストレスを抱えたり、睡眠不足が続いたりします。
またテレビゲームに夢中になり、ゲームからの刺激が発作を誘発する事もあります。
とにかく睡眠不足は避け、ストレスを溜めないように上手く発散させていかなければいけません。

監視や救助体制が整っていれば特に運動制限は設けられていませんが、一人で行うのは避けるべきです。
特に注意すべきは海や川での水泳で、水の流れが速かったり、水深が深い場所だと救助活動をするのも大変になります。
水泳以外のスポーツも、熱中していると知らず知らずの間に疲労が蓄積し、突然発作を起こす事もあるため、周りの人達の配慮も必要になります。

水の事故で言うなら、一人の入浴も要注意です。
実際、日本では、風呂場での事故が諸外国に比べ非常に多いという事実があります。
外国のようにシャワーで済ませるのではなく、湯船に肩までつかってしまうことが多いためで、もしもの発作のときにも救助が遅れやすい環境でもあります。
一番良いのはシャワーで済ますか、他の人と一緒に入るという方法もありますが、一人で湯船に浸かりたい場合は、もしもを想定してお湯の量を少なくしておく事が大切です。

一人旅、特に一人での海外旅行は避けた方は無難かもしれません。
異国の地で発作が起きた時、周りに救助してくれる人がいるとは限りません。
海外旅行に行く際は、一人での旅行はなるべく避け、スケジュールは焦る事がないようゆったりとしたものにしておき、かかりつけ医に英文の診断書を書いてもらっておくと、もしもの時にも有用になります。

てんかん患者の運転免許取得について

てんかん患者による車の事故は時折ニュースでも流れています。
気になるのは、てんかん治療中の患者が免許を取得出来るかという点ですが、実は以前は、てんかんという診断がついていると、全ての人が一律に免許を取得することが出来ませんでした。
現在は条件が揃えば運転免許の取得が可能になっています。

具体的には「過去5年以上発作がない」、「過去2年以上発作がなく、今後も数年間は発作を起こす恐れがないと医師から判断された」、「1年間の経過観察で、意識障害や運動障害を伴わない発作しか起こしていないと医師から判断された」、「2年間の経過観察で、睡眠中の発作しか起こしていないと医師から判断された」といった条件になります。
ただし大型免許と第2種免許を取得する事は出来ず、運転を仕事にする事は避けるべきと考えられています。

また免許取得の手続きは、新規・更新のいずれの場合も、「免許申請に際して、てんかんの病気があることを申告する」、「主治医に診断書を書いてもらう」、「診断書を公安委員会に提出して取得する」という流れになっています。
ちなみに診断書を書ける医師は、継続的に診察している主治医、または臨時適性検査を実施する医師になります。
臨時適性検査は、各都道府県の公安委員会が委嘱した医師が行うことになっています。

このように、自動車の免許を取得したり更新したりするためには、医師の診断を受け、一定期間、発作が起こっていないとの診断書を得ることが必要となります。
他の人に比べて手続きが面倒になりますが、突然意識を失う発作を起こす可能性がある病気であるため、規則は守らなければいけません。
ただ患者にとっても、定期的に医師の診断を受ける事で安心感を得る事も出来ます。